【ムラを拓く】九州のムラ流 地方創生考~地域おこし協力隊編~

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総務省の「地域おこし協力隊」、農水省の「田舎で働き隊!」の制度を活用し、ここ6年間で九州・山口にのべ184名程(地域おこし協力隊40名、田舎で働き隊短期114名、通常30名)の導入のための、地域との調整、募集の手伝いを行ってきました。

地方創生の柱の一つである「人材の確保」の手段であるこれらの制度、
特に最長3年間、地域活性のミッションを持って都市部から住民票を移し移住・定住して本腰を入れて取り組むことができる「地域おこし協力隊」制度について、これまでの経験をもとに制度を活用するにあたってのポイントをまとめます。

これから導入とされようとしている自治体のご担当の方、既に導入されている自治体の方々、それとこれからこの制度を活用し、地域に入っていこうとされている方々も参考の一助になれば幸いです。

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【導入までにすべきこと】
実はここが一番大切な部分。
地域おこし協力隊員が関わることとなる地域側と事前にしっかり話し合いを行い、地域のビジョンを共有できているかが大切です。
いざ着任した際に「何しにきたっちゃろ?」「役所の名刺持って、お金貰って、何しようかよう分からん」からスタートするのは辛いことです。そうならないためのポイントは—–

 1.重点地域、重点テーマの選定
3年後の仕事を考えた時に、どの領域でかれらが仕事をしていく可能性が高いのか、その際に、中核となる組織、地域リーダーがいるのか、今まで行政の各部局がやってきた事業などを判断し、可能性の高い地域、領域をまずは見極めること。

 2.中核拠点の選定
3年後に独立し起業していくことはやはりハードルは高い。まずは地域の資源(食、観光、人材、自然など)を活かし、六次化を進めていくところの拠点にかれらが関わり、伸びていけば、そこに仕事はある。そこに1年目から出向ということも視野に入れて。
 3.地域住民との集落ビションの策定
地域の課題、強み、弱み、将来進むべき方向などワークショップを重ね、地域の将来図を作り込んでいく。その中で外部人材の必要性、かれらに取り組んで欲しいことが浮き上がってきます。
(募集について)・・・今や地域おこし協力隊はいい人材獲得競争の様相が。募集にはやはり手間ひまかけて、それでも昨今は採用に苦慮してきてます。

【マッチングにおけるポイント】
 4.業務内容は絞り込み、ピンポイント人材を募集
その方が募集広告も訴求力が上がります。昨今は六次化プランナー、カフェ創業スタッフ、海女さん募集など。

 5.募集は有料サイトも活用、都市部説明会なども実施
民間では人材獲得に時間、予算をしっかりかけています。やはりいい人材を採用していくにはやれることはすべてやりましょう。もちろん担当者の熱意も大きな要素。

 6.できる限り複数採用を。できればIターン×Uターンの組み合わせで。
どんなにやる気があって優秀な人材も、見も知らない地域に単身で入っていって活動していくことは辛いこと。できれば最低2名、複数採用を。その中で地元出身者のUターン組も是非、地元推薦で声がけを。Iターン×Uターンの組み合わせが更に力を発揮します。

 7.最終面接は地元で

書類選考だけで決めてしまうのではなく、書類選考に残った人材を実際に地域にお呼びし、そこで地元のキーとなる人々の前でしっかりプレゼンしてもらい、同時に地域側も思いを伝え、そこで交流会も行って人となりをじっくり見ることが大切。この儀式があれば、お互いに「やろう」という気持ちが上がってきます。

【着任後のポイント】
採用してからの初動、特に1年目が大切。3年間はあっという間に過ぎてしまいます。通常は1年目は地域の人たちの名前と顔を覚えるのが精一杯、二年目やっと具体的な活動に、3年目は卒業の進路が見えず焦る というパターンに陥ってしまわまないためにも、自治体がしっかりフォローも行っていきましょう。

 8.採用までは企画部署、導入からは実行部局預かりに
例えば六次化プランナーでれば、農林部局に着任し、そこから農事生産組合、農産加工部などに出向、観光関係の仕事であれば観光部局から観光協会などに出向させるなど、任期中にその部局の事業もかれらと一緒に取り組んでいくよう、積極的に支援を行ってください。

 9.外部アドバイザーも積極的に活用を
総務省の地域創造力アドバーザー(自分もその一人ですが)登録リストも参照の上、第三者のアドバイザーも入れることも有効。行政の嘱託職員という立場でありながら、3年後は民間人として地域で働き、移住定住し続けていかねばならないという行政と民間の中間的な存在としての「地域おこし協力隊」には、自治体とは一線を置くアドバイザーの存在も大切ですので。

10.3年間の年間スケジュール、事業計画を立てる
民間では当たり前のことですが、隊員一人一人の能力、やる気も見極め、当初計画した集落ビジョンでの3年後の方向性を常に修正し、より実効的な計画に落としていくことが必要です。是非3年後には地域活性の中核人材になってもらうべく、3年間を有効に。   (ヨーフ)