ムラ（地方）においては、人口減少や高齢化が依然として深刻な課題です。それにより、労働力や後継者が不足し地域経済を維持出来ない状況になったり、働く場所や働き方の多様性が低いために若い世代の移住や定住の定着が低く、更に地域経済が縮小し社会課題が深刻化するといった状況になっています。
このような状況は、防災や生活・行政サービス、社会インフラの低下に加え、地域の文化の伝承や自然資源の維持が困難になり、持続可能な暮らしが出来なくなるといった危険も孕んでいます。
あなたに出来る「応援」のスタイルは様々です。
まずは、その土地の魅力を知るところから。
どんな特産品があるのか？買ってみるもよし。
どんな土地なのか、その場所の空気を知るために行ってみるもよし。
どんな人がいるのか、話してみるもよし。
どんな働き方があるのか体験してみるもよし。
大好きなその土地はまるで第二の故郷のようになるでしょう。
そしてその先には住むという選択肢もあるかもしれません。
「食べることは生きること」
あたりまえの事ですが、その食糧はどうやって生産され私たちの食卓に届いているのでしょうか。飽食の時代と言われる現代の私たちは「食の有難さ」を少し忘れかけているのではないでしょうか。
福岡県八女市で企画された「ムラ暮らしインターン」では、農村で食と直結した暮らしをされている農家さんと共に暮らし、収穫作業や現地の方々と交流。農業のリアルを知り、決して楽ではないものの、その中にある四季を感じる暮らしや食の愉しみを経験し「農と食」の関係、そして、そのありがたみを見つめ直す機会を得ました。
「まるで第二の故郷のような、大切な場所」
ムラの特産物をもっと知ってほしい！と情報発信やクチコミで応援するカタチがあります。和歌山県由良町では、みかん農家さんでの農作業のお手伝いや学ぶ機会を通じ、どれだけ手間と愛情をかけて育てているかを知る機会がありました。参加した女性は「都市部に住んでいる自分が出来ることで応援したい。ここで育ったみかんを多くの人に知ってもらいたい」とバイト先のカフェでデザートとして提供し始めてくれました。
地方に不足していると言われる「デジタル人材」。いくら地域に良いものがあっても、素敵な人たちを紹介したいと思っていても、それらを発信する力がなければ伝わっていきません。
熊本県人吉市では、現地で不足していると言われるITのスキル、マーケティングのスキルを活かし、2020年の水害からの復興を目指す地域の農家民宿家庭や農家レストランなど地元の魅力をデジタルツールを通じて全国に発信をするお手伝いをしています。
日本のムラ（農村漁村）を訪れ、農家や漁師が暮らすお宅や古民家に泊まり、その地でとれた旬な食材を味わい、地域ならではの様々な体験を通じて、地域に暮らす人々との交流を楽しむ“ムラたび”を通じ、一歩先にある「観光と移住のあいだ」「もう一歩、地域に入り込む経験」をしてもらいたいと企画しました。
近年は地方への移住や就農などに対する関心も高まりましたが、いきなり移住や就農に飛び込むのは勇気がいるもの。何より新しい生活環境で「暮らし」ながら、「仕事」をすることは大変なことも多く、即断できない方も多いのも事実です。そこで、人手が必要なタイミングに合わせて「働く」と「暮らす」の両方を経験することで、地方への“移住”をイメージできる「ムラ暮らしインターン」に取り組んでいます。
例えば、あなたが若くて体力に自信があるのなら、それを労働力として地元の農業や林業、漁業のお手伝いをしてはどうでしょう。また語学に長けているのであれば、ゲストハウスで海外からの宿泊者のお世話をしてみる。ITに関する知見をお持ちであれば高齢の方が不得手とするインターネットを活用した情報発信をサポートするなど、持っているスキルや経験・技術を活かして色んなお手伝いができます。
