2021年11月、和歌山県由良町で「ムラ暮らしインターン」が開催されました。こちらでは、その様子を動画と写真でレポートいたします!
※ムラ暮らしインターンは、田舎暮らしや就農希望者に関心の高い方々に「農山・漁村を知ってもらう」ことで、将来的に農山漁村で農林水産業に就業するためのきっかけづくりを行うプロジェクトです。
▼動画で見る和歌山県由良町の「ムラ暮らしインターン」
▼“和歌山県由良町”ってこんなとこ
和歌山の西側に位置し「日本のエーゲ海」とも称される和歌山県立自然公園『白崎海洋公園』や、尺八や金山寺味噌が日本で最初に伝来された禅寺『興国寺』が有名な地域です。近年は、マグロの養殖で知られる近畿大学が、冬を代表する幻の高級魚「クエ」の養殖にも成功。地元の旅館では漁港直送の新鮮な『近大クエ』を使った料理も堪能できます。
▼現地パートナー/「数見農園」
みかんの収穫量日本一を誇る和歌山県。そんな“みかん王国”の中でも由良町は『ゆら早生』と『さつき八朔』の発祥の地とされています。今回の研修を受け入れてくれたのは「数見農園」さん。代表の数見隆一郎さんは7代目を継ぎ、地元の若手農家さんらと、使わなくなった農地を借り受けて整備し、新規で就農を希望する方の研修や体験の受入も積極に挑戦しています。
▼研修内容
数見農園での収穫体験の他、地元の農家さんの園地で肥料まきや袋掛け作業などを実践型で研修。その他、選果場見学や鳥獣被害現場の見学、農業テキスト・動画を用いた座学などを行いました。また役場の協力も得て、就農支援や移住支援などの説明を受ける外、現在地域おこし協力隊として農業振興に携わっている隊員からの活動報告もして頂きました。
▼参加者コメント
実際に参加された方にお聞きした仕事の魅力、地域の魅力について一部ですがご紹介します!
【仕事の魅力】
・農業に対して、地道で大変なイメージが大きかったですが、その奥にある栽培から収穫の過程を体験したことで、自分なりのこだわりをみかんに伝えられるんだなと思いました。
・各農家毎にそれぞれの考え方や価値観があり、協力しながら各々のやり方で仕事が出来ているところ。人がとてもあたたかくて優しい。どんなに魅力的なスポットや施設があっても結局人がよくなければその地域を好きになることはないので、その面でも由良は最高でした。
【地域の魅力】
・山、海、みかん、何よりも温かくて優しい由良の方々には大変惹かれました。根づいている温かさが残っているこの町はとっても素敵でした。
・空気のきれいな大自然の中、自分で決めたスケジュールで仕事を進められること。ひとりでもくもくと作業することも多いのでそれが向いている人にはとても良い環境だと思います。
【全体的な感想・学べたこと】
・実際に農家さんの想いを聞かせていただけて、一緒に作業ができるなんて、こんな貴重な体験はなかなかできないことだと思います。楽しい仲間と一緒に過ごせたことも、本当に楽しく有難いことです。人の温かさに感動して、途中から何か役に立ちたいとそのことばかり考えるようになってました。自分の中に眠っていた何かが動きはじめた気がします。やっぱり最後は”人”だなと改めて感じました。ありがとうございました。
・地域の人々とのコミュケーションはもちろん、一緒に働くメンバーとも仲良くなれ、自分のやってることを肯定してくれる人達ばかりだったのでそれがとても印象的だった。接する人がいいとその町を好きになるし、何かの役にたちたいと素直に思えました。たくさん宣伝したし、また遊びに来ます。
・由良町に来るまでは、名前も全く知らない地に滞在することが少々不安でもありましたが、地元の方や参加者の皆さんがとてもフレンドリーに接して下さり、穏やかな7日間を過ごすことができました。いつも美味しく食べているみかんを、何も考えずにむしゃむしゃと東京で消費していましたが、強い日差しの中で、様々なリスクと戦いながら肉体労働をしていらっしゃる農家の方々の姿勢を知り、みかんへのまなざしが変わりました。短い間でしたが、本当にありがとうございました。
▼受入先コメント
時期的に収穫の作業が1日しか出来ませんでしたが、肥やりや袋掛け作業体験も経験してもらいました。参加者は年代も性別男女もバラバラ、肥やりに至っては急な斜面もあって若い女の子は難しいかなと思っていたけど、みんな問題なく出来、力がない子も二人一組になればできる作業だということも発見も出来ました。
受入れた研修生5名とはその後も皆と関係が続いており、1名は2月から町の地域おこし協力隊として着任することが決まりましたし、1名は今年の4月から農園で雇用することになりました。また参加された女子大学生からは東京のバイト先のケーキ屋さんを紹介してもらい、うちのみかんを使ったタルトを売ってもらい好評をいただいてます。他にも女子大学生が個人のブログ(note)で体験を書いてくれて、知り合いに「見たよ」と言ってもらったり。僕らの年代は、そういったメディアを活用して情報発信をしている人もいないので、若い方の力で知ってもらえるきっかけをつくってもらえたことにも感謝しています。