【報告レポート】ムラ暮らしインターン 有機農家編(佐賀県鹿島市)

ムラ暮らしインターン2022とは

私たちは日本の農村漁村=ムラを訪れ、農家や漁師が暮らすお宅や古民家に泊まり、地元とれた旬な食材を味わい、地域ならではの様々な体験を通じて、その地に暮らす人々との交流を楽しむ“ムラたび”を広める活動をしています。

旅の一歩先の“観光と移住のあいだ”、“もう一歩、地域に入り込む経験”をしたいという方が増えていることを実感し、地方で働く・暮らすリアルな生活が経験できるお試し体験ができるプログラムを組立て実施しました。

目次

約2週間現地に滞在し、
地方で“働くと暮らす” のリアルを経験できる
【ムラ暮らしインターン】

プログラムは<事前研修>・<現地研修>・<事後研修>の3つのフェーズ。
現地研修は、[A]2週間連続滞在・[B]1週間2回滞在・[C]1週間+2泊3日×2滞在の3パターンです。

有機一筋30年 人と自然にやさしいオーガニック農法を学ぶ (佐賀県鹿島市)

日本最大級を誇るJAS認証の有機みかん農場での有機農法の実践研修。ラムサール条約登録地ならではの環境と一次産業との繋がりも学ぶ2週間でした。

実施期間

2022年11/20(日)~12/3(土) Aパターン

“佐賀県鹿島市”のご紹介

佐賀県の西南部に位置し、東には有明海が広がり、西には多良岳山系に囲まれ、自然環境に恵まれたところです。人口は28,000人弱、福岡市及び長崎市からも約1時間でアクセス可能です。鹿島市では古い町並みや酒蔵を活かし、「酒蔵ツーリズム」も推進し、また日本三大稲荷の一つ祐徳稲荷神社も有名です。

有明海の干潟ではのりの養殖が盛んであり、ムツゴロウなどの珍魚の生息場所でもあります。近年この干潟の自然環境を守るためにラムサール条約湿地登録も行い、鹿島市の自然環境の保全活動に積極的に取り組んでいます。

研修の内容

◎農作業研修
・有機栽培で育てた温州みかんの収穫作業、出荷作業
・自然農法や蕎麦の栽培見学
・親元就農や新規就農者の方々の畑を巡りお話を伺います。

◎農業に関する座学
・有機農業について
・鹿島市役所より、新規就農支援制度、移住定住支援制度の説明

◎地域コミュニティ
・ラムサール条約登録湿地「肥前鹿島干潟」に関する
 山から海までの自然生態系を学ぶ環境学習

日本最大級を誇るJAS認証(全国のみかん農家6万人のうち、JAS認証を取得しているのは、わずか100名のみ)の有機みかん農場で、有機農法の実践研修を行いました。

ラムサール条約登録湿地「肥前鹿島干潟」に関する山から海までの自然生態系を学ぶ環境学習から、自然と農業の現状・移住環境など色々な面からこの地でのリアルな農業を体験しました。

参加者のコメント

参加された方にお聞きした仕事の魅力、地域の魅力、体験して感じたことなど一部ご紹介します!

仕事の魅力

  • 自然と農業の現状、移住環境など色んな面からこの地を知ることで、自然と地域によりそった農業をするイメージがもてました。
  • 思った以上に草が凄くて、藪こぎをしながらの収穫もありましたが、とても楽しかったです。

地域の魅力

  • 人の温かさと観光資源(祐徳稲荷神社、有明海の千潟、地域の特産物など)。
  • 有明海の千潟体験、棚じぶ、潟スキーなどここでしか体験出来ない事も多く、海をきれいにする取り組みが森をきれいにすることにつながり、土砂災害も多いと聞きましたが、移住するにあたっても、環境・土壌は大切なので安心して住めると思います。
  • 生活に不便を感じることもありましたがあるが、自然と常に隣り合わせの実感があり、清々しい日々を送れました。海と山がここまで近い地域は希少と思います。
  • 山・川・海が近いことで自然の恵みに生かされていることを常に感じられ、豊かな自然を守るために私たちがどんな行動を取ったらいいかを考えられる点が素晴らしいです。地域の人も自然と人、人と人との関わりを大切にしていると思いました。

全体的な感想・学べたこと

  • 有機みかんのおいしさ、研修先のおもてなしとご配慮、宿泊先のおいしい料理と交流が印象に残ったとともに、改めて一次産業の良さと厳しさを感じました。
  • いのしし被害が多く、棚などの対策をしながらも、どれだけ自然とバランスを取るのか、常に考えながら向き合っていくことが大事だと感じました。
  • 人のあたたかさが嬉しかったです。佐藤農場さんのところで勉強して新規就農した先輩方も多くいらっしゃるので、知らない土地に移住するより受け皿があり住みやすいと思います。すぐにはできませんが、いつかは農業に携わっていけたらと思います。
  • まだ多数派でない有機というジャンルに関わりたいと本気で考える仲間に会えて話をする中で、過疎地域への移住やまちおこしに積極的に関わり、ムラ(地域)という小さなコミュニティを守る活動に興味を持ちました。
  • 作業をしながら、地域の人との交流、同じく自然農を志す価値観の近い人との出会いと話し合いなど見るもの聞くもののすべてが学びになった幸せな時間でした。
  • 農作業と観光、酒蔵見学や環境学習で鹿島市全体をバランス良く知ることができました。

ムラ暮らしインターンについて

  • 一次産業の魅力を地域の魅力を両方体験出来てとても素晴しい事と感じた。
  • 目的に適していると思うが、移住・定住希望者がここで住ことをリアルに想像できるプログラムづくりや行政、地域との連携は、今後の課題だと思いました。

現地パートナー

佐藤農場のみなさん

今年初めて受入れました。
日本最大級を誇るJAS認証の有機みかん農場で、有機農法の実践研修を実施。ラムサール条約登録湿地「肥前鹿島干潟」に関する環境学習も学びがなら、農と環境について研修を行いました。

研修を受け入れてくださった地元の皆さんからのコメント

  • 人手不足の中で有機農業を広げたいと思い今回初めて受入レさせて頂きました。参加された皆さん、 大変勉強熱心で作業を直ぐに覚えてくれ教え甲斐がありました。研修生の「猪の肉を食べてみたい」との声に応えてバーベキューを開催し親睦を深めました。
  • 初めてということもあり、また人手不足でもあって、十分な対応ができなかったことが悔やまれましたが、実際に今回の研修は、とてもいい経験になったのではないでしょうか。今後、このような取り組みで農山漁村への理解が深まり、移住者が出てくることを期待します。
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