【報告レポート】みかんと野菜農家編(和歌山県由良町)

ムラ暮らしインターン2022とは

私たちは日本の農村漁村=ムラを訪れ、農家や漁師が暮らすお宅や古民家に泊まり、地元とれた旬な食材を味わい、地域ならではの様々な体験を通じて、その地に暮らす人々との交流を楽しむ“ムラたび”を広める活動をしています。

旅の一歩先の“観光と移住のあいだ”、“もう一歩、地域に入り込む経験”をしたいという方が増えていることを実感し、地方で働く・暮らすリアルな生活が経験できるお試し体験ができるプログラムを組立て実施しました。

目次

約2週間現地に滞在し、
地方で“働くと暮らす” のリアルを経験できる
【ムラ暮らしインターン】

プログラムは<事前研修>・<現地研修>・<事後研修>の3つのフェーズ。
現地研修は、[A]2週間連続滞在・[B]1週間2回滞在・[C]1週間+2泊3日×2滞在の3パターンです。

海の見える段々畑でみかん農家さんに学ぶ農家のおしごと (和歌山県由良町)

30~40代を中心とした地元で家業を継いだ農家さん、新規就農者さん、野菜農家さんらと一緒に農業研修をしながら、農業のことや農業を基軸とした新しいビジネス展開について共に考えていただきました。
昨年好評だった、和歌山県由良町の「ムラ暮らしインターン」は、Aパターンと、Bパターンの2行程で実施しました。

実施期間

[A]2022年11/12(土)~11/25(金) Aパターン
[B]<前半>2022年10/8(土)~10/14(金)・<後半>2022年12/3(土)~12/9(金) Bパターン 

“和歌山県由良町”のご紹介

大阪都心部からわずか90分!都心からも意外と近い和歌山県由良町(ゆらちょう)は“日本のエーゲ海”と称される「白崎海洋公園」は、青い海と空、そして白い石灰岩のコントラストで、撮影スポットとしても有名です。
日本一の収穫量 “みかん王国”の和歌山県の中でも『ゆら早生』や『さつき八朔』の発祥の地である「由良(ゆら)町」。
こちらは日本農業新聞が毎年発表する『注目する果実ランキング』でもみかん部門でトップにランキングされ、『ゆらっこ』としてブランド化し関東を中心に出荷しています。

研修の内容

◎みかん栽培に関する作業
・ゆら早生みかんの収穫、畑の肥料やり、柑橘(セミノール)の袋掛け

◎野菜栽培に関する作業
・ブロッコリー、レタスの収穫、出荷作業

◎その他
・農業検定テキスト&動画を利用した座学
・移住パンフレットを利用した座学
・選果場見学

数見農園での収穫体験の他、地元の農家さんの園地で肥料まきや袋掛け作業などを実際におこないました。他にも由良町の漁業体験(漁船クルーズ、干物作り)、柑橘を利用したみかん染め等も体験。
交流会では、地元の農家さんや、地域おこし協力隊として農業担当をされている方、移住者らと今後の農業の展開について意見を交わしていただきました。

参加者のコメント

参加された方にお聞きした仕事の魅力、地域の魅力、体験して感じたことなど一部ご紹介します!

仕事の魅力

  • みかん収穫中心に考えていましたが、その他の体験も多くて充実していました。
  • 農作業を体験して終わりと思っていましたが、みなさんがとても暖かく迎えてくださり、農業以外の事も多く感じることができました。
  • 人に関しても、強引なところがまるでなく穏やかな人ばかりでした。

地域の魅力

  • 農家さんたちのつながり。外部の人を受け入れてくれる空気感がよかった。
  • 海と山に囲まれた自然豊かなところ。人の温かさ。特産品の美味しさ。
  • 食の豊富さ、美味しさ、自然の美しさ。人の素敵さ、生きていく上での本当の豊かさが根付いている所に魅力を感じました。
  • 海釣り。潜水艦が停泊。山を見渡すと柑橘が実っている景色が素晴らしかった。

全体的な感想・学べたこと

  • 農家さんと知り合え、農業について少し具体的なイメージがつきました。新しい生き方を知ることができました。
  • 様々な農作業を体験し、農業の大変さ良さ両面を体験できた。由良町を知ることができて良かった。
  • 人対人の関係性、地域との繋がりの大切さを思い出す事ができました。生きていく上で便利さも必要ではあるのでしょうが、繋がりにはそれ以上のものがあるのだと実感しました。
  • 普段行くことがない場所で、他のみなさんと交流し、いろいろな考え方があることを知りました。
  • 農繁期の作業やきつい傾斜などかなり体力的に苦しいこともありました。(Bパターン参加者)
  • 農作業をしている時の農家さんの笑顔がとても素敵だなと感じ、歓迎して頂いているのだと思い、私も嬉しくなりました。人の温かさを沢山感じた2週間でした。
  • 正直、「農業体験」と思っていましたが、実際は「ガッツリ農業に従事」で、かなり大変ではありましたが、本当の意味での農業を体験出来て良かったです。
  • 少人数で毎日色々な作物を作られている農家さんを回ることができたことが大変良い経験、交流になりました。移住は叶わなくとも、これからもなんらかの形でお付き合いできたらなと思う2週間でした。
  • 由良という町を知ることができたこと、協力隊の方のサポートが良かった。自分にはこのような場所で生活することが合っていると再確認できました。
  • 受入農家さん達が本当に温かく迎えてくださり、想像以上に充実した時間でした。なにより2週間という期間だったからこそ築けた濃密な時間、人間関係はこれからも大切につなぎたいと思っています。農業そのものはもちろん、生き方・働き方を考えるにあたっても大変参考になりました。

ムラ暮らしインターンについて

  • 関係人口を増やす意味では、最も効率的な方法だと感じました。
  • 人口減少する農山農村の活性化のために都市部から参加ができる研修は魅力的に思います。
  • 体験に参加したことがなかったので、とても勉強になりました。農家さんの思いが聞けたことで、農業をやってみたいと思えました。このような機会があれば、多くの人に一次産業に関心を持ってもらえると思います。
  • 1日体験ではなく、長めの日数だったので、この地域に少しだけ住んでいるような感じを体験できました。帰ってからも由良を思いだせそうな気がします。
  • 個人では到底できない体験です。各プログラムへの参加を通じ、帰ってくる「田舎」ができたようでとてもうれしく感じるとともに、このような取り組みが広がり続ければ「田舎」を持たない都市部の人にとっても、農山魚村地域にとってもよい刺激になると思いました。

現地パートナー

由良町地域おこし協力隊、江村さん(左) & 由良町役場 福村さん(右)

Aプランは、お勤めの方でも参加しやすいよう2回に分けて実施。2回に分けることで途中脱落者が出ないか心配でしたが、全員どちらも参加して頂けて良かったです。
Bプランは、連続型なので2週間の共同生活中、参加者同士の結束は強まったように感じました。移住や就職に関心のある参加者に対し、個別でサポートを行っています。

研修を受け入れてくださった地元の皆さんからのコメント

  • 由良町を知ってもらいたい、少しでも農業の事を知ってもらい消費者側の立場から生産者側の普段は見えない部分を体験してもらうことにより、農への思いを深めてもらいたいと昨年に続き受け入れました。みなさん作業に対しての前向きさが感じられ、親しみやすかったです。作業というよりは、体験に重きをおいた研修でした。
  • 参加者は自分の知らない世界を知るきっかけになり、受け入れ側は、外からの人との交流で、地元後継者にとっても良い刺激になったと思います。
  • 由良のみかんの美味しさを実感してもらえたので、特に若い人はSNS等で外に発信してもらって、観光事業も盛んになることを期待します。
  • 一次産業には若手が必要です。研修をきっかけに、少人数でも移住してきてくれれば、農山漁村地域に新たな風をおこしてくれると思います。

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