2021年11月、広島県上下町宝界山で「ムラ暮らしインターン」が開催されました。その様子を動画と写真でレポートいたします!※ムラ暮らしインターンは、田舎暮らしや就農希望者に関心の高い方々に「農山・漁村を知ってもらう」ことで、将来的に農山漁村で農林水産業に就業するためのきっかけづくりを行うプロジェクトです。
▼動画で見る広島県上下町の「ムラ暮らしインターン」
▼“広島県上下町井永地区”ってこんなとこ
府中市上下(じょうげ)町は広島県の県北にある町で、宿場町の面影が残る美しい白壁エリアの町並みが印象的なエリアです。今回の研修先は、この白壁エリアから車で約10分程、のどかな農村風景が広がり、夏は蛍の乱舞が楽しめる水と空気の美味しい井永地域で行われました。
▼現地パートナー/「農事組合法人 井永」
地域の農地や活環境を守るためには、経営を多角化した農業法人の設立が必要と平成20年に法人化された「農事組合法人 井永」。水稲栽培だけでなく、アスパラガス、キャベツ、白菜を栽培する他、直売所の運営などを行っています。
▼研修内容
今回は「きのこの山」を蘇らせるべく、山の整備を行いながら、高齢化によって荒廃する山や雑木の手入れの他、きのこ栽培の極意、きのこを使った都市農村交流の在り方などを共に考え、学んでいただきました。
▼参加者コメント
参加者の皆さんからはたくさんの感想をいただきました!仕事の魅力、地域の魅力、一部ですがご紹介します。
【仕事の魅力】
・キノコの山の整備は人が入れないくらい荒れていましたが、わずか2日間で道が出来ました。15年人が入らなかった場所がきれいになり感動しました。
・農業は体を使うので誰でもができるわけではないけど、この環境と町の人達もあたたかくサポートしてくれたので、ある程度の仕事のイメージはできました。
【この地域の魅力】
・人生でいろんな人と出会うと思いますが、ずっと関わっていく人なんて、ほんの数人。でもこの地域の人達とこの環境は、この先もまた一緒に時間を過ごしたいと思いました!
・地元の人たちの優しさと自然がとても魅力がありました。分からない事も丁寧に教えてくださったり、自然に心を落ち着かせていただきました。
【全体的な感想・学べたこと】
・田舎に来てみて高齢化の現実を実際に体感し、当初はネガティブなイメージのを持っていましたが、みんな熱い気持ちで農業や町を大切にして残していきたいということを知りました。行動を起こすとなると若い人や他の地域の人のアイデアだったり、感性を取り入れるのも大事なのかなと思いました。
・大学の授業で田舎の諸問題について学んだことがあり、それらの解決法なども理解していたつもりでしたが、実際は色々なことを農家さんから聞いていくと、想像していたよりも複雑だったことが分りました。実際に田舎に住んでいる人達からお話しを聞けて大変貴重な経験となりました。その一方で、大学で学んだ「土壌」に関する内容は農地でも生かされていたので、とても興味深かったです。
・法界山の方々と触れ合えたことは、宝物のような体験です。宿泊場所は心地よく、メンバーも素敵な仲間ばかりで、今まで一人旅が多かった私ですが、こういう体験も貴重なものだと思いました。「関係人口」という言葉を知り、また上下の町を訪れたいと思っています。東京に35年以上住み、これからの生き方を考える齢にもなり、今後のイメージがつかめたというか、大きな指針・選択肢を得た感じです。
▼受入先コメント
今回、野生のキノコ狩りが出来る山の復活のため、地元のみんなで枝切ったりしていたものを集めたり片づけたりする作業や白菜畑の収穫体験を行ってもらいました。
皆さん、お願いした作業を積極的ににしてくださり、道具の使い方や作業のコツは一朝一夕には身につくものではないので難しいかったと思うのですが、農作業にしても、山の整備作業に関しても、とにかく楽しみながらやっていただいて、これをやったらどういうことにつながるのかと積極的に学ぶ姿勢が嬉しかったです。
今回の研修をきっかけに、今後またやってみたいとか、さらには移り住んでみたい、など今後につながればと思いますし、また自分たちが整備した山や歩いたことがある山だということで親しみをもってもらい、是非また来ていただければ嬉しいです。
そのためにも、今回整備した山をもう一度、キノコが生える環境に戻し、手入れを続け、来年はきっと出るだろう、将来はまたきのこの山が復活するだろう、と一緒に楽しみに待ってもらえればと思います。