【報告レポート】里山で農家のおしごと編(福岡県八女市)

ムラ暮らしインターン2022とは

私たちは日本の農村漁村=ムラを訪れ、農家や漁師が暮らすお宅や古民家に泊まり、地元とれた旬な食材を味わい、地域ならではの様々な体験を通じて、その地に暮らす人々との交流を楽しむ“ムラたび”を広める活動をしています。

旅の一歩先の“観光と移住のあいだ”、“もう一歩、地域に入り込む経験”をしたいという方が増えていることを実感し、地方で働く・暮らすリアルな生活が経験できるお試し体験ができるプログラムを組立て実施しました。

目次

約2週間現地に滞在し、
地方で“働くと暮らす” のリアルを経験できる
【ムラ暮らしインターン】

プログラムは<事前研修>・<現地研修>・<事後研修>の3つのフェーズ。
現地研修は、[A]2週間連続滞在・[B]1週間2回滞在・[C]1週間+2泊3日×2滞在の3パターンです。

キウイ農家さんに学ぶ 農業を生業に里山で暮らすということ (福岡県八女市)

収穫シーズン真っ盛りの時期に、キウイ、みかん、露地野菜、施設野菜など様々な生産現場を体験することで、自分が将来やってみたい農業を探す2週間の研修。

実施期間

2022年11/10(木)~11/23(祝.水) Aパターン 

“福岡県八女市立花町”のご紹介

福岡市から車で1時間程の豊かな自然に囲まれた町。歴史的な町家(重要伝統的建造物群保存地区)や、提灯や手すき和紙、竹細工など九州一の伝統産業の集積地にもなっています。八女茶は、玉露など高級日本茶の産地で、海外へも輸出を始めています。他にも、米、麦、ぶどう、いちご、みかん、キウイフルーツなどの農作物も豊富な農業の町。福岡県はキウイの生産量が全国第2位!そのほとんどを八女市で生産しています。

研修の内容

◎農作業研修
・秋が旬のキウイの収穫、選果する作業場まで運搬の他、道の駅や直売所へ出荷するための袋詰めのお手伝い
・みかんの収穫、畑から選果する作業場まで運搬
・野菜の収穫、ハウスで作られるトマト、ほうれん草、春菊、里芋などの冬野菜の収穫作業、レタスの種植え作業
・道の駅「たちばな」で陳列や清掃などのお手伝い業務(イベントのお手伝)

◎座学
・先輩農家さんに学ぶ「農家の心得」
・八女市の新規就農&移住支援制度

◎地域コミュニティ
・地元の農家さん、新規就農で移住された方や第2のふるさととして現在も訪れてくれている昨年参加してくれた研修生たちとの交流

果物農家、野菜農家と複数のベテラン農家さんの指導の下、研修をおこないました。
地元の農家さんや新規就農者らとの交流を通じて農業のリアルな大変さも体験し、普段口にしている野菜や果物の産地の現場を知ることで「食」と「農」への意識が変わる研修でした。

参加者のコメント

参加された方にお聞きした仕事の魅力、地域の魅力、体験して感じたことなど一部ご紹介します!

仕事の魅力

  • 農作業は、野菜と果樹の収穫お手伝いがほとんどなのかなと思っていましたが、多くの事を体験させていただき思っていた以上の楽しさでした。
  • 仲間と協力して何かをすること、自然の中で土に触れて働けることに魅力を感じました。
  • 農家さんから直接現実的な問題点などを聞けたことが良かったです。
  • 美味しいものを作るために皆さん大変な努力をされていることを知ることが出来ました。複数の農家さんで研修をさせて頂くことで、それぞれの工夫、こだわりなど教えていただき色々体験できました。

地域の魅力

  • 人の温かさと食事のおいしさに魅力を感じました。
  • 農家民宿「大道谷の里」での暮らし、居心地の良かったです。果樹、野菜が豊富な場所。協力しあえる人間関係に魅力を感じました。
  • 自然と星と人!町の人たちが新しいことをしよう、自分たちの住む町でおもしろい楽しいことをしよう、とする姿勢がとても感じられました。

全体的な感想・学べたこと

  • 地の食をいただくことの大切さを見直しました。収穫だけでない作業の大変さや農家の暮らしをリアルで体験したり、作業の話やその日あったことを食事や交流会を通じて話が聞けたりして楽しかったです。
  • 今までの自分には無かった考え方や視点に触れることができました。町の皆さんとも交流がたくさんあり、帰れる場所、第二の地元ができたようです。
  • 毎日新しい発見と刺激ばかりで楽しい日々を過ごせました。同時に、自分が普段食べている野菜について何も知らなかったのだと少しショックも受けました。農家の方々の細やかな気遣いと苦労と努力の末にできた野菜たちを粗末にしていないかな?と改めて考える機会になりました。「自分たちがやっていることはあくまで植物が元気にいられるためのお手伝いです」という野菜農家さんの言葉に農業という仕事の本質と自然への感謝が詰まっており、一番印象的でした。
  • 今まで農村と関わることも農家さんと知り合うことも一切無かったため、とてもありがたい機会でした。八女(白木・辺春)と関わることができて本当に良かったです。

ムラ暮らしインターンについて

  • 個人では、田舎に行ってリアルな暮らしを体験することは難しい為このような機会は良いきっかけになると思いました。
  • 移住や新規就農などの取り掛かりに良いと思います。
  • ぜひ多くの人たちにもこのような関わり方(プロジェクト)があるという事を知って欲しいし、続けて欲しいです。
  • 自分が住んでいる田舎も改めて見直すきっかけになりました。

現地パートナー

白木地区・中島農園と農家民宿大道谷のみなさん
辺春地区・古庄さん親子、松尾さん

キウイ、ミカン、トマトなどの収穫体験の他、道の駅イベント補助など地元の方々に協力頂き、里山で「農と食」について考える機会を得てもらいました。

研修を受け入れてくださった地元の皆さんからのコメント

  • 生産や販売、作っている理由など、八女地区の今の農業を知ってほしい、今後、後継者問題をなんとか解決の糸口を見つけたいと思いで昨年に続いて受け入れを行いました。
  • 参加者のみなさんが真剣に取り組んでくださいました。自らこのプロジェクトに参加して来る事は、自分たちの現在の生活外に、何かのキッカケを捜しに来ているのだと思います。便利、分断、効率のシステムに疑問を持った人々が、これからどんどん目覚めて、自然の中にその価値観を求めてくるのだと思いました。参加者の色々な意見を聞き、とても参考になりました。
  • このような研修は、これからの農業・地域の活性化に絶対に必要な取り組みだと思います。食や農の理解者が増える事で、新しい風、新しい人が関係人口を増やしていく…。改めて農村のくらし、食について大いに話すべきだと思いました。

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